標高差1333mを楽しむ米原・超ドライブツアー

標高差1333mを楽しむ米原・超ドライブツアー

湧水の里から天空の花畑まで

place 米原市 access_time 2022年1月31日更新

伊吹山やその周辺に広がる豊かな自然など、ロケーションごとにさまざまな絶景が楽しめる滋賀県米原市。選りすぐりの観光スポットをめぐりながら、食べる、遊ぶ、リフレッシュのすべてが叶う日帰りプランをご紹介します!

米原駅までは新幹線でサクッとアクセスできるので、行きも帰りもラクラク。到着後はタクシーやレンタカーで、自然の中をゆったり散策するのがおすすめです!

絶景を見下ろす「伊吹山」でハイキング

まずは、滋賀県でいちばん高い山・伊吹山(いぶきやま)へ。日本百名山のひとつにも数えられている伊吹山は、四季を通じて登山客に大人気です。伊吹山ドライブウェイを使えば9合目まで車でラクに行けるので、ちょっとしたハイキングにピッタリ。

ドライブウェイは、山肌をうねるように続く1本道です。目の覚めるような緑に囲まれて、すでに空気がおいしい!

ところどころにあるビューポイントからは、米原の街を見下ろす絶景が楽しめます。

「スカイテラス伊吹山」からは徒歩で山頂を目指します。

登山道は難易度別に「西」「中」「東」の3つに分かれています。美しい景色や山の植物を楽しむために、傾斜が緩やかな西登山道をチョイス!

山頂付近は「天空の花畑」と呼ばれるほど、色とりどりの草花が咲き乱れます。

春から秋にかけて約200種類の草花が見られるので、季節ごとに違う景色を楽しむことができます。

かわいい花に癒やされながら、40分ほどかけてゆっくりと坂道を上って行きます。

ふと顔を上げると、目の前には遮るもののない青空が広がっていました!

山頂に近づくと背の高い木がなくなって、緑のゴツゴツした山肌に変わってきます。

ついにゴール!9合目からとはいえ、なかなかの運動量。清々しい空気を感じながら、しばし達成感に浸ります。

周囲には売店やカフェがあり、コーヒーやソフトクリームを始め、カレーなどの軽食もそろっています。山頂で味わうソフトクリームは、いつもの何倍もおいしく感じられました!

山頂からは日本一の湖「琵琶湖」も一望できます。果てが見えないほど広大な湖に感動!

帰りは中央登山道から下山すると、行きとはまた違う絶景に出会うことができました。

9合目にあるスカイテラス伊吹山には、登山の記念になるお土産がずらりと並びます。こちらは伊吹山に咲く花々をプリントしたクッキー。

気軽に行ける約1時間のハイキングコースは、登山デビューや休日のリフレッシュにもピッタリです!

そば発祥の地で味わう「久次郎」の伊吹そば

ハイキングでお腹が空いたので、米原名物「伊吹そば」が食べられるという「久次郎」へ。赤い三角屋根を目印に「そば」と書かれたのれんをくぐると、店主の谷口さんが笑顔で迎えてくださいました。

「今から1300年ほど前、蕎麦とその薬味になる辛味大根が日本で初めて作られたのが米原です。当時、伊吹山のお寺で暮らしていた僧達が自分達の食事用に作り始めたのがきっかけ。体に良い食べものということもあって、そのままこの土地に根付いたのでしょうね」

気になるお味は…ツルツルっといけるのに麺はモチモチでおいしい!噛めば噛むほど蕎麦のいい香りが口の中に広がります。

薬味の伊吹大根を入れてみると、ピリリとしたさわやかな辛さが加わって二度おいしい!

お蕎麦には、野菜や山菜をふんだんに使った天ぷらも付いてきます。のどごしのいい蕎麦と、サクサクに揚がった天ぷらの組み合わせがたまりません!

デザートは、谷口さんがよもぎの栽培から加工まで手掛けているというよもぎ餅。モチモチと弾力のあるお餅は、よもぎのいい香りが口いっぱいに広がっておいしい!伊吹の恵みをめいっぱい堪能して、ごちそうさまでした!

天然成分100%の「薬草湯」で体の芯までポカポカ

伊吹山のふもとには、ゆっくりと疲れを癒やせる「薬草湯」もあるんです!やって来たのは、薬草をテーマにした複合施設「伊吹薬草の里文化センター」。

伊吹山は、古くから薬草の宝庫として知られてきたそうで、戦国時代には織田信長がポルトガル人の宣教師に命じて日本で最初の薬草園をつくらせたのだとか。戦で使う火薬や傷薬の材料として、薬草を育てていたそうです。

歴史を知った後は、いよいよ実際の薬草湯を体験!

広〜い浴室には、中と外合わせて4つの湯船があります。大浴場と小浴場があり、曜日によって男湯と女湯が入れ替わるそう。ちなみにこちらは大浴場です。

まずは一番手前にある大きいお風呂へ。お湯の温度がちょうど良く、めいっぱい手足を伸ばして入れるのが最高です!丸い部分はジャグジーになっていました。

次はいよいよ薬草湯へ。湯船には、ヨモギ、ジュウヤク、ハッカなど7種類の薬草がギュギュッと詰まった薬草袋が浮いています。薄みどり色のお湯は、漢方薬のような独特の香りがして疲れによく効きそう。

薬草湯は、冷え性・腰痛・肩こり・あせも・リウマチ・神経痛・疲労回復・湿疹・しもやけ・荒れ症に効果があるそうです。織田信長もこんな風に薬草湯に浸かりながら、戦の傷を癒やしたのかもしれませんね!

露天風呂は、岩風呂とジャグジーの2種類。岩風呂は一枚岩の花崗岩から作られているそうで、その大きさは日本最大級なんだとか!

浴室にはシャンプーやボディーソープが備え付けられています。受付でタオルも購入できるので、手ぶらで来ても安心してお風呂を楽しめるのがいいですね!

入浴後は、すぐ隣の和室でしばし休憩。ゴロンと横になってくつろぐもよし、売店で買った「伊吹牛乳」を飲みながら涼むもよし。

2階にあるギャラリー「かくとだに」からは、さっき登ったばかりの伊吹山を眺めることができました。全身ポカポカになり、心も体も癒やされたひと時でした!

しぼりたて牛乳を使った「ミルクファーム伊吹」の絶品ジェラート

薬草風呂の余韻に浸っていると、「この近くに某有名アイスクリームメーカーのバイヤーが絶賛したラムレーズンジェラートがあるらしい」との情報が!ぜひ食べたい!と向かったのは車で5分ほどの場所にある「ミルクファーム伊吹」。伊吹山のふもとで育った牛からとれる「伊吹牛乳」は、学校給食に使われるなど、地元の人にも愛されています。

搾りたての牛乳から作られるジェラートは、全部で10種類以上!「いざラムレーズンを!」と思ったもののどれも気になって、結局3種類をオーダー。

まずは濃いみどりがひときわ目を引く抹茶味から。抹茶のほろ苦さがミルクの優しい甘みとマッチして、まろやかな味わい。宇治抹茶が使われているそうで、香ばしく深みのある香りがします。

次はいよいよ期待のラムレーズン。さぞかし濃厚…と思いきや、ジェラートらしいスッキリした味わい。新鮮なミルクを使っているだけあって、コクがあるのに後味さっぱり!ふんわり香るラムレーズンの風味が後を引いて、いくらでも食べられそうです。噂にたがわぬ、とってもおいしいジェラートでした!

清らかな湧水が流れる宿場町「醒ヶ井」

おやつの後のお散歩は、冷たく透き通った清流が街中をめぐる醒井(さめがい)へ。

江戸時代には宿場町として栄えた醒井には昔ながらの建物がたくさん残っており、川を流れる澄んだ水と情緒ある町並みが、訪れる人の心を和ませてくれます。

近くまで下りて川をのぞくと、透明な水の中にゆらゆらと揺れる白い花が!これは「梅花藻(ばいかも)」という流れのある清流にしか咲かない水中花で、全国的にも大変めずらしいものだそうです。

醒井の湧き水は「平成の名水百選」にも選ばれていて、川沿いには名水を使った水まんじゅうを作る和菓子屋さんも。川のせせらぎを聞きながら、のんびりとお散歩を楽しむことができました。

目の前で握ってもらうお寿司は格別!「鮨ふもと」で旬の味を堪能

米原駅まで戻ってきたら、歩いてすぐの「鮨ふもと」へ。四季折々の素材にこだわる、創業40年を超える老舗和食店です。

カウンターでお寿司を握ってくださるのは、大将の坂東紀宜(ばんどうとしき)さん。先代のお父様からお店を継いで、今年で8年になるそうです。

その日ごとに厳選した旬の食材が楽しめるという「ふもとおまかせコース料理」から、今日は「伊吹」コースをいただきます。「白身魚は少し寝かすと味が濃くなるんです」と出してくださったのは、お刺身の盛り合わせ。どれも身がプリプリでおいしい!

さわらのネギ味噌焼きは、ふっくらと柔らかく、ネギの香りと甘辛い味噌が食欲をそそります。レモンと一緒に添えてあるカラスミは坂東さんのお手製で、毎年冬に1年分を仕込むのだそう。

そして、いよいよお寿司の登場!ひとつずつ丁寧に握られたお寿司が、次々とお皿に置かれていきます。

「『とりあえず生ビール』と同じように、お寿司屋さんでは『とりあえずコハダ』というのが通だとよく言われますね。コハダは鮮度がとても大切なので、料理人の腕がよくわかります。でも、うちでは堅苦しいことはなしにして『好きなものから食べて』といつも言っています」

その後もヒラメ、蒸しエビ、マグロ、鯛のあぶりと、味も食感もさまざまに工夫されたお寿司を思う存分味わいました!おすすめのネタは仕入れ状況などにより毎日変わるそうなので、大将と直接お話ししながら、その日ならではの味を楽しむのもいいですね!

自然の恵みいっぱいの米原を楽しもう!

雄大な自然と、そこから生まれる恵みがいっぱいの米原。一日で十分に巡れるエリアでありながら、その魅力はまさに無限大でした!日々の喧騒から離れてゆっくりと過ごしたい時、自然の中で体を動かしたい時などに、ぜひ訪れてみてください!