「そのばkitchen」を楽しむサイクリングツアーVol.5

「そのばkitchen」を楽しむサイクリングツアーVol.5

〜幻の“彦根梨”×イタリア食堂FUKUMOTO編〜

place 彦根市 access_time 2022年11月10日更新

食欲の秋、スポーツの秋。さわやかな秋晴れのもと、「そのばkitchen」を楽しむサイクリングツアーに参加してきました!

そのばkitchenは、滋賀県の食材をその場でとって、その場で食べて、その場に広がる美しい景色や自然まで丸ごと楽しむ美食ツアーです。

5回目となる今回は、自然が豊かな湖東地域を自転車でめぐりながら、琵琶湖産の新鮮な鮎や幻の梨ともいわれる「彦根梨」などの旬の食材を味わい、昨年オープンしたばかりの「彦根麦酒(ヒコネビール)」醸造所を見学して絶景のビュースポットにも立ち寄る盛りだくさんの内容です!

旅のスタートは彦根駅から

集合場所は、JR彦根駅の西口ロータリー。徳川四天王のひとり、井伊直政(いいなおまさ)の像が目印です。

本日の行程は、全部で20キロ!ということで、走りやすいスポーツサイクルを借りて、サドルの高さを調整してもらい、ヘルメットもしっかりかぶります。

ケガのないように、準備運動で手足の筋肉をしっかりほぐしたら、いよいよ出発です!

「あゆの店きむら」で、旨みたっぷりの鮎の塩焼きを堪能

最初の目的地は、琵琶湖ならではの素材にこだわる鮎の専門店「あゆの店きむら」。琵琶湖でとれた新鮮な「小鮎」はもちろん、天然にも負けない大きくて身の締まった養殖鮎が味わえるお店です。

おいしそうな鮎を味見…の前に、今回は特別に、お店の奥にある鮎の養殖場を見学させてもらいました!水槽から引き上げたばかりの鮎は、ツヤツヤしてとても元気。生きている鮎をこんなに見ることって意外とないかもしれません。新鮮な鮎ならではの、スイカのような甘い香りがします。

養殖場の水槽は、お店の裏手にこんな場所が!? と驚くほどのスケール。落ちないように、慎重に足元を見ながら水槽の中をのぞき込むと…

たくさんの鮎がスイスイと泳いでいました!きれいな水を好むことから、“清流の女王”とも呼ばれる鮎。水槽の水は、名水百選にも選ばれているミネラル豊富な地下水だそうです。

養殖場のあとは、大切に育てた鮎を出荷するための加工場へ。水槽から揚げた鮎を素早く氷で〆め、新鮮な状態で焼き上げています。口を下にしてじっくりと焼き上げることで、余分な脂が鮎の体内に残ることなく芯まで香ばしく仕上がるそう。

皮はパリッとして香ばしく、身はクセがなくて食べやすい!柔らかくジューシーで、ほどよいコクがあって川魚が苦手な人にもおすすめです。

自然に囲まれたサステナブルなブルワリー「彦根麦酒」醸造所

続いての目的地は、荒神山のふもとにある「彦根麦酒」の醸造所。金色に輝く収穫前の田んぼを眺めながら自転車を走らせます。

お店と醸造所を兼ねたスタイリッシュな建物は、風通しのいい平屋建て。琵琶湖から背後の山までぐるりと見渡せる抜群のロケーションです!この辺りはかつてヨシの群生地だったそうで、建物の外壁には琵琶湖のヨシがあしらわれています。

醸造所に入ると、ピカピカに輝くタンクがずらり!初めて見るビールのタンクにみんな興味津々で、「どれくらいかけて発酵するの?」「どんな酵母を使っているの?」など、たくさんの質問が飛び交います。タンクごとに違った味のビールを仕込んでいるそうで、季節の味を取り入れた限定ビールを毎月販売中だとか!いつ来ても新しい味に出会えるのが、彦根麦酒の魅力です。

「環境を大事にしながら、資源を循環させるような醸造所をつくりたい」という思いからできた彦根麦酒の醸造所。グラデーションがきれいなラベルは、醸造所の窓から見える、日々まったく違う表情を見せてくれる空の色からインスピレーションを受けて作られているそうです。

こちらはビールによく合うオリジナルお菓子の詰め合わせ。ビールを作る過程で出る麦芽かすをアップサイクルして、サブレやチップスにしたものです。それぞれのお菓子には元になったビールの名前がついていて、焙煎した麦芽を使う「ポーター」のサブレはサクサクと香ばしく、「ヘイジー」はまろやかでほんのり甘い!チップスは風味豊かでスパイシーな味がして、ビールのおつまみに合いそうです。

「資源を循環させながら、より価値のあるものを生み出していきたい」という熱い思いが詰まった醸造所でした。

みずみずしい秋の味覚「彦根梨」の収穫体験

次はいよいよ“幻の梨”といわれる「彦根梨」の収穫体験へ!醸造所から自転車で5分ほど走ると、梨園が見えてきました。

梨園に入るやいなや、たわわに実る大きな梨が目の前に現れてビックリ!今回収穫するのは、しっかりした甘みとやさしい酸味があり、大玉なのが特徴の「豊水(ほうすい)」という品種です。

収穫前に、彦根梨を育てる生産者の吉田保夫さんから、梨園のことや正しいとり方についてのお話を聞きます。

「この場所は、もともと曽根沼という沼だったところを干拓してできた梨園です。昭和54年に梨の木を植えて、昭和57年から出荷するようになりました。少しずつ耕作地を増やしていって、現在は10ヘクタールの梨園になっています。これだけ広い梨団地があるのは、滋賀県でもここだけなんですよ」

広い梨園がありながら、甘くてジューシーな彦根梨の人気はその収穫量を上回る勢いで、地元の直売所では販売開始から1時間で1000袋以上が完売するのだとか。彦根梨が店頭に並ぶのを毎年心待ちにしているファンも多く、手に入りにくさから“幻の梨”とも言われているそうです。

梨を上手にとるコツは、「力を入れないこと」。梨を下から片手で持って、枝を中心にぐるりと下を向ければ簡単に枝から外れますよ、と教えてもらった通りにやってみると、軽い力でポロッと取れて、あちこちから「おおっ!」と歓声が上がります。梨は下に引っ張る力に強いので、台風が来ても落ちにくいのだとか。

滋賀県産の食材を贅沢に詰めこんだ「イタリア食堂FUKUMOTO」の特製ランチ

お次は待ちに待ったランチタイム!まずは、滋賀県内でイタリアンや洋菓子店など4店舗を営む「イタリア食堂FUKUMOTO」の福本健シェフからお料理の紹介を聞きます。

「左側にあるのが『季節のフルーツと生ハムのサラダ FUKUMOTO風』です。彦根梨はもちろん、旬のいちじくや地元産のトマトなど、素材ごとに違ういろんな甘さを楽しんでいただけるよう、ピンクペッパーや岩塩、オリーブオイルでシンプルに仕上げました。右側の『イタリア食堂のわっぱ弁当』は海老豆コロッケや多賀そばサラダ、彦根なしの豚バラ巻きなど、こちらも地元産の食材をぎゅっと詰め込んでお弁当風に仕上げました」

新鮮な色とりどりの食材が青空の下でキラキラ輝いて、見た目にもおいしいお料理の数々。よく知っている地元の食材も、アレンジ次第でこんなふうに楽しめることが知れて感動です!

こちらは「木村さんの鮎とすだちのパスタ」。さっきは塩焼きで食べた鮎が、今度はパスタになって再登場です!ふっくらジューシーに焼かれた鮎にすだちの酸味が効いて、さっぱりしたオイルパスタによく合います。

デザートは「白いちじくの焼きタルト」。イチジクの甘みとアーモンドの香ばしさがおいしいタルトです。最後はフレッシュな彦根梨で締めて、お腹いっぱい!大満足のランチタイムでした。

琵琶湖の絶景を眺めてからの、お土産タイム

優雅なランチタイムの後は、再び自転車に乗って琵琶湖を目指します。自転車の旅もいよいよ折り返し。後半戦は絶景の琵琶湖を眺めながら、お土産どころに立ち寄りつつ彦根市街を目指します。

次の目的地に向かう途中、知る人ぞ知るインスタ映えスポット「あのベンチ」に立ち寄ってひと休み。穏やかな琵琶湖の景色が疲れを癒してくれます。この日はよく晴れていて、向こう岸の山々まで見渡すことができました。

そして最後の立ち寄りスポット「美浜館」へ。「観光客がふっと立ち寄る直売所」がテーマの美浜館には、地元でとれた新鮮な野菜や果物がたくさん並びます。

こちらは「めっちゃ甘い!」と評判の、辻岡さんのトマト。売り切れ寸前のところなんとかゲットできました!地元産のおいしい食材は、帰ってからのお土産話にもピッタリですね!

美浜館を出たら、次はゴールの彦根駅へ。途中で彦根城が見えるスポットを発見し、記念写真を撮りました。みなさん疲れを感じさせない良い笑顔です!

ゴールの彦根駅に到着 & ビールで乾杯!

最後は出発地点と同じ、JR彦根駅の西口ロータリーに到着してゴール!

ゴールではなんと、今日めぐったいろんなスポットやその他の湖東名物を詰め合わせたお土産セットが用意されていました!

その中のひとつ、彦根麦酒で乾杯!ほどよく運動して疲れた体に冷たいビールが染み渡ります。

旬の食材をお腹いっぱい食べて、秋の風とともに自然の中を走った贅沢な一日。秋は最高のサイクリングシーズンだな、と改めて感じました。

「そのばkitchen」を楽しむツアーには、それぞれの季節に合わせた特別プランが目白押し!おいしいものと四季折々の絶景を一日で贅沢に楽しみたい方は、ぜひ参加してみたはいかがでしょう!


次回は2022年11月23日(水祝)開催決定!

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